
昨年末、イタリアのブランド・ヴェルサーチや、韓国の現代自動車といったグローバル企業が、リーマン・ショック以降の景気後退で消費が冷え込む日本から事実上の撤退を発表したように、外資系企業が日本から撤退するケースが増えています。現在外資系企業の多くは、ビジネスコストの安さや市場の成長性などの観点から、東アジア圏、特に、世界同時不況の中でも、2009年のGDPが前年比8.7%と高い成長力を示した中国でのビジネス展開を最も重要視しています。
国内企業においても、メーカーや流通、金融、プラント、IT、情報・通信など、あらゆる業界が、中国でのビジネスを強化しています。海外営業職を例に取ると、英語だけでなく、ビジネスレベルの中国語が使える人材へのニーズが目立つようになってきました。3〜4年前であれば、エンジニアを中心に、日本で正社員の仕事を探す中国の方が非常に多かったのですが、今は景気のよい本国で仕事を見つけることができるためか、ここ最近はめっきり少なくなった印象です。このことも、中国語が堪能で、さらに現地でビジネス経験がある方への採用ニーズが非常に高くなっている一因だと思われます。
先述したように、これから新たに日本に進出しようという外資系企業は多くはないため、日本での採用ニーズ、また英語などの語学力のある方への求人もそれほど多くはありません。ただ少ないながらも、消費者の節約志向と買い替えサイクルの嗜好がマッチした「ファストファッション」をコンセプトに掲げるアパレルブランドや、医薬品の後発医薬品(ジェネリック医薬品)の普及が遅れている日本市場での販売シェア獲得を狙う医薬品企業、全世界に拡大しているSNSやミニブログサービス、クラウドコンピューティングの日本での推進をもくろむIT・インターネット企業など、これまでにないビジネスモデルや、日本の市場に即したサービス・商品を提供できる企業は、今をチャンスと見て日本に進出しています。こういった企業であれば、同業界での実務経験があり、自分でビジネスを作れる方を求めるケースがあります。
アデコ株式会社
キャリアコンサルティング部 草野 光代
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